皇室の祖神「天照大神」を祀る内宮

庶民に親しまれる伊勢の神宮

御神託によりはじまった伊勢の神宮

普段、複数の神社を参拝する場合、格の高い神社から参拝しますが、神宮の神事は外宮、内宮の順で行うそうです。 この外宮、内宮の順で行なう参拝法は外宮先祭と呼ばれ、神宮では正しい順序とされています。

その内宮の主祭神は、日本国民の大御親神(おおみおやがみ)と崇められる皇祖である、天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)、一般にいう天照大御神(あまてらすおおみかみ)です。 天照坐皇大御神をお祀りしているため、神宮は皇室や朝廷との強い結びつきもあります。 三種の神器の1つである八咫鏡を御神体としています。

"日本書紀"には天照大御神は宮中に祀られていたとありますが、天照大御神を祀るため各地を巡りました。 その途中に一時的に鎮座した場所が元伊勢と呼びます。 垂仁天皇26年に現在の伊勢にたどり着き、「この神風の伊勢の国は常世の浪の重浪(しきなみ)の帰(よ)する国なり、かた国のうまし国なり、この国に居(お)らむとおもう」という天照大御神の御神託により、五十鈴川上流のこの地に祠を建てて祀ったのが始まりとされています。

日本でも少数の格式高い「唯一神明造り」

御正殿は南に面して唯一神明造りと呼ばれる建築様式で建てられています。一般神社に見られる神明造りとは区別して呼ばれています。 屋根は切り妻造りの萱葺き、東西両端の破風板の先端は屋根を貫いた千木となっています。 この千木の先は大地と水平になっています。 棟の上に鰹木が並び、棟持柱が東西両端にあります。 柱は堀立式の丸柱が地中にまで埋建てられています。 この様式は唯一神明造りといわれ高床式の穀倉の形式から発展したものです。

内宮別宮には、荒祭宮(内宮境内)、月讀宮・三重県伊勢市中村町、月讀荒御魂宮(月讀宮境内)、伊佐奈岐宮(月讀宮境内)、伊佐奈弥宮(月讀宮境内)、瀧原宮・三重県度会郡大紀町滝原、瀧原竝宮(瀧原宮境内)、伊雑宮・三重県志摩市磯部町上之郷、風日祈宮(内宮境内)、倭姫宮・三重県伊勢市楠部町などがあります。

天皇が宿泊する行在所、皇族から奉納された神馬を飼育する内御厩と外御厩があります。 正宮に供える神饌の調理・儀式を行う御贄調舎、神饌の調理をする忌火屋殿、酒の神様をお祀りする御酒殿神などもあります。